「屋根からの雨漏りだから、屋根材が壊れている」と思っていませんか？

実は屋根だけが原因とは限らないのです。

雨水を流すための装置である雨樋が詰まることで、思わぬ場所から雨漏りが起こることがあります。

この記事では、以下について解説します。

・雨樋の役割と詰まりが起きる原因

・雨漏りとの関係性と危険なサイン

・千葉市のような地域で気をつけるべきポイント

・自分でできるチェック方法と、プロに頼むべきタイミング

屋根や雨漏り修理を検討している方も、まず「雨樋」の状況を知ることで、トラブルを未然に防ぐことができます。

ぜひ最後までお読みください。

雨樋の役割とは？

屋根と外壁を守る「排水装置」としての機能

雨樋（あまどい）とは、屋根に降った雨水を集めて地面へと安全に排水するための設備で、建物の屋根の端（軒先）に設置された受け皿のような部分（軒樋）と、そこから垂直に水を流す縦樋（たてどい）によって構成されています。

このシステムがあることで、雨が降っても雨水は屋根から直接地面に落ちることなく、効率よく地中の排水枡や雨水管へと導かれていくのです。

では、なぜ雨水をスムーズに流すことが重要なのでしょうか？

それは、雨水が無秩序に流れてしまうと、建物のさまざまな部分に悪影響を及ぼすからです。

特に以下のような被害を防ぐために、雨樋の存在は欠かせません。

• 外壁への雨だれや泥はねを防ぐことで、外壁材や塗装の劣化を防止
• 基礎部分や土台への水の浸入を防ぎ、コンクリートの中性化や鉄筋腐食を防止
• 湿気を嫌うシロアリの発生やカビの繁殖といった衛生的なリスクを抑える

つまり、雨樋は単なる“水を流す管”ではなく、建物全体を長持ちさせるための重要な防御機能を担っているというわけです。

特に、千葉市のように年間を通して雨が多く、台風やゲリラ豪雨の被害が多い地域では、この排水装置の働きが建物の寿命や快適性を大きく左右します。

「たかが雨樋」と思われがちですが、屋根・外壁・基礎を健全な状態に保つうえで、実はとても重要な設備なのです。

雨樋が劣化・破損するとどうなる？

雨樋も年月の経過とともに劣化していきます。樹脂製であれば紫外線や寒暖差によるひび割れ、金属製であれば雨や潮風によるサビや腐食が進行します。こうした劣化が進むと、雨水が本来の流路を通れずに思わぬ方向へ流れてしまうのです。

たとえば、雨樋のジョイント部分が外れていたり、詰まりによって水があふれたりすると、屋根の縁から直接雨水が滴り落ちてしまい、軒下や外壁、さらには基礎へと浸透していきます。

この状態が続くと、外壁材の隙間から雨水が入り込み、下地の木材が腐食したり、断熱材が濡れてカビの温床になったりといった問題が発生するのです。

さらに、外壁に施された塗装（塗膜）も、頻繁に水にさらされることで早期の剥がれやチョーキング現象を引き起こし、建物の外観だけでなく耐久性にも影響を与えます。

特に注意したいのは、劣化が目視しづらい部分で起きている場合です。たとえば軒裏（のきうら）や外壁内部で起きている水の侵入は、室内に雨漏りとして現れたときにはすでに被害が深刻になっているケースも多いのです。

また、金属製の雨樋では、落ち葉やゴミが溜まって湿気がこもることでサビが発生しやすくなります。これが進行すると穴が開き、そこから水が滴り落ちて建物を濡らし続ける状態に。

こうした雨樋の不具合を放置しておくと、単なる部品の修理では済まなくなり、外壁補修や室内リフォームまで必要になることもあるのです。

だからこそ、雨樋は定期的な点検と清掃、そして必要に応じた早めの補修や交換がとても大切なのです。

雨樋の詰まりで雨漏りが起きるのはなぜ？

水がオーバーフローし、壁の中に染み込むから

詰まった雨樋は本来のルートで雨水を排出できません。

そのため水は軒先や壁際を伝って、壁面や軒裏（のきうら）を介して住宅内部へ侵入することがあります。

この「雨樋からあふれた水」が雨漏りの原因になることが少なくないのです。

特に注意すべきなのは台風や豪雨のあとの状況

千葉市のように強風・大雨の影響を受ける地域では、詰まった雨樋では短時間に大量の雨水を捌（さば）けないケースが多くなります。

台風通過後、「屋根に異常がないのに室内にシミが出た」という相談もあります。

こうした状況では、雨樋の詰まりが“見えないヒビ”として家の中に被害をもたらすこともあるのです。

雨樋が詰まる原因とは？

落ち葉やゴミ、鳥の巣などが主な要因

雨樋が詰まる原因として、最も多く見られるのが自然物の堆積です。

特に、周囲に木が多い住宅街では、秋になると落ち葉が雨樋に入り込みやすくなります。また、風に乗って運ばれてくる砂や小枝、花粉、虫の死骸なども、気づかないうちに雨樋に溜まっていくのです。

千葉市のように海に近く、風が強い地域では、こうした細かなゴミが雨樋に集まりやすい傾向があります。

さらに注意したいのが、鳥の巣や小動物による営巣です。

雨樋の中は屋根に守られた“半屋根付き”のような構造で、鳥にとっては格好の住処。巣の材料として使われる枯れ枝やビニール片が、雨樋の流路を完全にふさいでしまうこともあります。

こうした異物が集まり続けると、やがて水の通り道が完全に塞がれ、雨水のあふれや滞留を引き起こすのです。

雨樋自体の変形や勾配不良も要注意

異物の詰まり以外にも、雨樋そのものの形状や取り付け状態に問題がある場合も、排水不良の原因になります。

本来、雨樋には水が自然に流れるよう、わずかな傾斜（勾配）が設けられているのですが、経年劣化や地震・台風などの外的要因によって、支えている金具が緩んだり、樋自体が歪んだりしてしまうことがあります。

すると、本来流れるはずの雨水が同じ場所に留まり、そこに土埃やゴミが沈殿しやすくなります。結果として、水の通りがさらに悪化し、詰まりと雨漏りを繰り返す悪循環に陥ってしまうのです。

実際、千葉市内でも「大雨のたびに軒下に水が垂れるので確認したところ、雨樋が下がって水が溜まりやすくなっていた」という相談が多数寄せられています。

異常に気づいたときは、部分的な修理や調整だけで改善できるケースもあるので、早めに業者に点検を依頼するのが安心です。

雨樋の詰まりをチェックするポイント

✅雨の日は「流れ」を観察してみる

雨樋の詰まりは、日常生活のなかでなかなか気づきにくいものです。特に、屋根の高い位置にあるため、普段は意識する機会が少ないですよね。

ですが、雨が降っているときこそ、雨樋の状態を把握するチャンスでもあります。

少し雨が強くなったタイミングで、次のような点を観察してみてください。

• 軒先から水がバシャバシャとあふれ出していないか
• 雨樋の途中から水がしたたり落ちていないか
• 雨水がスムーズに縦樋に流れているか

これらのうち一つでも当てはまるようであれば、雨樋のどこかに詰まりや変形があるサインかもしれません。

✅晴れた日にも気づける異常のサイン

もちろん、雨が降っていない日でも、雨樋の不具合は身の回りの変化として表れることがあります。

たとえば、こんな兆候が見られたことはありませんか？

• 外壁に黒ずんだ筋状の汚れがある
• 雨樋の近くにコケや雑草が生えている
• 地面に水たまりができやすい箇所がある
• 雨樋の継ぎ目や下部にクモの巣や湿気跡が残っている

これらはすべて、雨水が本来のルートを外れて流れてしまっている兆候です。

外壁の汚れや植生の変化は、時間をかけて進行するため見落としがちですが、日頃から意識してチェックしておくと、詰まりを早期に発見できる可能性があります。

放置するとどうなる？詰まりが引き起こす深刻な被害

雨漏りだけでは済まされない、雨樋トラブルの波及リスク

「雨樋がちょっと詰まっているだけだから」と、そのままにしてしまってはいませんか？

実は、雨樋の詰まりを放置することは、建物全体に大きなダメージを及ぼす危険性を含んでいます。

まず直接的な被害としては、雨水があふれて軒先から外壁に伝い落ちるようになります。この状態が続くと、塗膜の劣化が進み、やがて塗装が剥がれてきます。

さらに、雨水が繰り返し同じ場所を伝うことで、軒天（のきてん）や破風板（はふいた）などの木部が水分を含んで腐食しやすくなります。

それだけではありません。

基礎周りに雨水が回り込むことで、地盤の沈下やひび割れを引き起こす原因にもなり得ます。建物の傾きや土台の痛みなど、構造的な不具合が出てしまうと、修繕には多額の費用と時間がかかってしまうでしょう。

また、水分の滞留はシロアリを引き寄せる原因にもなります。湿った木材はシロアリにとって絶好のターゲット。見えないところで静かに侵食が進み、気づいたときには被害が深刻化していることも珍しくありません。

そしてもう一つ見逃せないのが、室内環境への影響です。

雨樋の詰まりで外壁から水が染み込み、室内の壁紙や天井にまで影響が出ることがあります。結果として、カビやダニの発生、空気の湿気による健康被害のリスクも増大してしまうのです。

こうした事態は、「たかが雨樋の詰まり」と侮っていたことから始まるケースが非常に多いのです。

雨樋のメンテナンス・修理方法とは？

軽度な詰まりならセルフ清掃でも対応可能なことも

詰まりがごく軽度であれば、自分でメンテナンスできるケースもあります。

たとえば、落ち葉が少し溜まっている程度であれば、柄の長いブラシや園芸用のスコップでかき出すだけでも効果的です。また、ホースを使って水を流し、詰まりの箇所を流れで確認するという方法もあります。

ホームセンターなどでは、雨樋専用の清掃ツールも販売されており、簡単な清掃であれば道具さえあれば自分でできる場面もあります。

ただし、注意したいのは高所作業の危険性です。

2階や屋根付近の作業は、ほんのわずかな油断が大きな事故につながります。特に雨上がりや湿気のある日には、屋根や脚立が滑りやすくなるため、無理は禁物です。

「少し危ないかも」と思ったら、迷わず専門業者へ依頼することをおすすめします。

破損や劣化を伴う場合は、修理や交換が必要です

雨樋の問題が詰まりだけであればよいのですが、素材そのものが劣化している場合は清掃だけでは対処できません。

以下のような場合には、部分的な補修や、全体の交換が必要になります。

• 雨樋が割れている、ひびが入っている
• 金具が外れていたり、サビて崩れそうになっている
• 雨樋全体が歪んで勾配が取れていない
• 強風で一部が飛ばされたり、外れてしまっている

特に千葉市のように台風や強風の影響を受けやすい地域では、雨樋が変形してしまうケースも多く、定期的な点検が重要です。

また、雨樋の交換には足場の設置が必要になることが多いため、外壁塗装や屋根修理とあわせて依頼するのが効率的です。工事の重複を避けることで、足場代の節約にもなり、トータルのコストを抑えることができるでしょう。

リエイトホームでは、雨漏り修理・屋根工事・雨樋交換のすべてを一括で対応可能ですので、気になることがあればお気軽にご相談ください。

まとめ

雨漏りの原因が「屋根だけ」だと思っていた方も多いでしょう。

しかし、雨水を流す雨樋が詰まることで、屋根材や屋内への被害が拡大する可能性があるのです。

日常的に「雨の日に雨樋の様子を見る」「雨が止んだあとに流れや溢れをチェックする」などの習慣をつけましょう。

気になる変化を感じたら、早めの点検・清掃・修理がトラブルを防ぐ鍵です。

千葉市で屋根修理・雨漏り修理を行うリエイトホームでは、雨樋の点検・清掃・交換まで含めたトータルサポートが可能です。

「雨樋の詰まり？」「屋根と一緒にチェックしてほしい」という方も、屋根の状態と併せて確認できる体制が整っています。

お住まいの安心を守るため、まずは無料点検からご相談ください。

Q&A

Q：雨樋の掃除は自分でもできますか？

A：可能ですが、特に高所作業になる箇所は転落・怪我のリスクがあります。無理せず業者に任せるのが安全です。

Q：雨漏りが起きた場合、火災保険は使えますか？

A：台風・強風・落雷など急な自然災害による被害であれば、保険が適用される場合もあります。経年劣化が原因の場合は対象外となることが多いので、まずはプロに診断を依頼しましょう。

Q：雨樋だけの修理でも対応してもらえますか？

A：はい。リエイトホームでは屋根・雨漏り・雨樋のいずれも対応可能です。雨樋の詰まり・劣化が気になる方も、お気軽にご相談ください。